第16章 会いたくない人
『ちょっと出てくるね』
こんな時間に誰だろうと思い、私はイザナくん達に一声かければ玄関へと向かった。
そして玄関を開ければそこにはマイキーくんが立っていた。
『ま、マイキーくっ…ちょ!どうした!?』
呼びかけようとするも、いきなりマイキーくんが抱きついてきて私は驚いた。
抱きついたまま私の首に顔をつけて密着したままスーッと息を吸ってくる。
マイキー「はぁ……まじ癒される……」
『いや、私猫じゃないんだけど?そんなに吸われても……』
マイキー「一日一回名前を吸わないと無理」
おかしなことを言い出すマイキーくんに苦笑いを浮かべていれば、マイキーくんは玄関にある靴を見れば目付きが変わった。
マイキー「…誰かいる?」
『へ?あ、ちょっと…お友達来てて…』
マイキー「男の靴だよね?」
『実はイザナくんとそのお友達が来てて…』
マイキー「ふーん……もっと早く来ればよかった。オレも入っていい?」
『えっ、いいけど…めちゃくちゃ狭いよ?』
マイキー「名前とくっついてるからいい」
甘えんぼマイキーくん…
今日は一段と甘えたさんだなぁ…なんて思いながらマイキーくんを部屋に招き入れる。
マイキーくんとリビングへと戻れば、すぐに四人の目線がこちらに向く。
イザナ「誰だった…って、なんだマイキーか」
鶴蝶「イザナの犬…顔広すぎかよ」
『待って?私犬じゃないからね?』
すると蘭ちゃんはいきなりとんでもないことを言い出した。