第15章 思春期男子
場地宅から離れて、私は近くのコンビニに寄った。
ペヤング食べちゃったから買って行ってあげようかな…
飲み物もついでに買って行ってあげよ。
私は軽くコンビニで買い物を済ませれば、場地くんに教えてもらった千冬の家へと向かった。
〜 千冬宅前 〜
ここが千冬のお家かぁ……
場地くんの言ってた通りすぐ近くだったなぁ。
私がインターフォンを鳴らすと、すぐに千冬が家の中から出てきた。
千冬「…!?名前…!?」
『やっほ』
千冬「な、なななんで…!?」
『いや、千冬のこと気になって…場地くんから家の場所聞いたんだ』
千冬「そ、そうか……」
千冬は私の顔をまともに見ずに目を泳がせて落ち着きが無い様子だった。
なんでそんなにソワソワしてるんだろう…
そう思いながらも私は先程コンビニで買った物を千冬に手渡す。
『あ、これ…私のせいで食べれなかったでしょ?だからこれ。後で場地くんと食べて』
千冬「えっ?あ、…サンキュ」
『その…さっきはほんとごめんね?変なもの見せちゃって…』
千冬「…えっ、あ、いや…別に……!」
着替え中の事故に対して改めて謝れば、千冬はリンゴのように顔を真っ赤にして首と手を左右に振った。
『改めてちゃんと謝りたかったから…いきなり押しかけちゃってごめんね?じゃあ私はこれで。またね千冬』
気にかかっていた事をしっかりと謝れてスッキリしたため、千冬に一言かけて帰ろうとすれば千冬に手首を掴まれ止められる。
千冬「あ、あのさ…!」
『ん?どうしたの?』
千冬「その……寄っていかねぇ…?家…。今、親居ねぇし…」
『えっ?でも…』
千冬「…名前とちょっと話したかったし」
『…じゃあ、少しだけ…?』
私は千冬に押されて家に寄ることにした。
まさかの千冬からお誘いされるなんて…嫌われてなくて良かったー!