第14章 生憎の雨
なんとゆうタイミング…!!!
えっ、千冬怒って部屋出ていった?
うそ…ごめんて…
………はっ、もしかして場地くんの部屋で露出する変態だと思われた?
変態という肩書きは嫌だ…!
私は慌てて場地くんから借りた服を着て、弁解しないと…と思いドアを開ければ千冬は赤い顔のままドアの前に棒立ちをしていた。
『あ、千冬…その…ごめんね?』
千冬「…そ、それってなんのごめんっスか…」
『えっ?……えーっと、お見苦しいものを見せたことに対して…かな?』
見たくないもの見せられてきっと不快だったよね…
…いや、別に見せたわけじゃないけどね!?
これは事故だから…ほんと。
そんな事を考えながら千冬を見ていれば、千冬は赤い顔のまま下を向いていて一向にこちらを向いてはくれない。
すると少しして、千冬は何かを伝えようと口を開いた。
千冬「……場地さんと…」
消えそうな声でボソッと呟くものの、言葉が続かない千冬。
何を伝えたいんだろうと思い少しだけ顔を覗けば、千冬は過剰に反応し私から慌てて距離を置く。
待って…嫌われた?嫌われたよね?
千冬に嫌われるのは心が痛い…私の癒しが……
内心ショックを受けていれば千冬は私に背を向けた。
千冬「か、帰る……」
『えっ?ちょ…千冬!?』
そう言って千冬は足早に帰っていってしまった。
そんなに激おこなの???
取り残された私は困惑した。
ふと足元を見れば、千冬が置いていったであろうコンビニの袋を拾いあげればそこにはペヤングが入っていた。
千冬…場地くんとペヤング食べようと思ってたんだ…
私が邪魔したから帰っちゃったし…なんか申し訳ねぇ……
私は袋を持ったまま場地くんの部屋に戻った。