第14章 生憎の雨
私はハッとしてすぐに慌てて目を逸らした。
やばい…変態だと思われた?
絶対思われたよね?変態女とか思われたらもう生きていけない……なんて誤魔化そう…あくまでも自然に…見てませんよアピールを…!
そんな事を考えていれば、場地くんは首を傾げながら私を見ていたもののすぐに部屋着に着替えたかと思えば、場地くんはいきなり服を漁り出した。
……何も言ってこない…だと…!?
見てたのはバレてないのか…?
……てゆうか、服を漁って何してるんだろう…
ガサゴソしている場地くんの様子を伺っていれば、一枚のスウェットを取り出して私に差し出してきた。
場地「お前も着替えとけ。風邪引くから」
『……へ?』
私に貸す服を探してたの?
は…いい子過ぎでは…!?
てか優しすぎでは…?
良かった…変態だと思われてなくて……!
私は場地くんからスウェットを受け取った。
『ありがとう場地くん…でも借りちゃっていいの?』
場地「おう、着とけ」
『ありがとう場地くん…お言葉に甘えて借りるね?』
場地「おう。俺あっち向いてっからそこで着替えていいぜ」
『あ、ありがとう。すぐに着替えるね』
………あっち向いてるから部屋の中で着替えていいと言ってきたものの……めちゃくちゃガン見されてるのは気のせいだろうか。
あれ?私…何か聞き間違えた?いやいやそんなことないよね?
あっち向いてるからそこで着替えろって言ったよね…?えっ、私が間違ってるの!?
でも人の家を勝手にウロウロ出来ないし…仕方ない…ここで着替えるか…
ガン見してくる場地くんに困惑しつつ、私は場地くんに背を向けなるべく見えないように濡れた服を脱いでいく。
千冬「場地さーん、ペヤング買ってきたんで一緒…に………………………………!?!?!?!?!?!?!?!?!?」
『…ち、ちちち千冬…!?!?!?』
場地くんの家に遊びに来たのか、慣れたように部屋まで訪れドアを開ける千冬。
まさか訪問者がいるとは思わず、私は上半身下着のまま千冬と対面してしまい私は慌てて咄嗟に服で身体を隠す。
千冬「……す、すすみません……!!!!」
すると千冬は、場地くんと私を交互に見ては顔を真っ赤にしながら部屋のドアを勢い良く閉めて部屋の外に出てしまった。