第14章 生憎の雨
……なんか右肩が重くなったような…
そう思い自分の方に目を向ければ、私の方に顎を置いているマイキーの姿があった。
『…マイキーくん!?』
あれ、なんか私有言実行してるね?
武道くんにも会えたし、マイキーくんにも会えたし…ってことはルナマナと千冬にも会えるってことかな?
そんなことを考えていれば、肩に顎を乗せたまま後ろから私の腹部に手を回して抱きついてくるマイキーくん。
表情は何故か拗ねているような顔をしていた。
武道「あ、ま、マイキーくん…おはよう」
マイキー「ん、はよー」
『マイキーくん、おはよう』
マイキー「ん」
……………えっ、それだけ…!?
武道くんにはおはようって返してたのに私には返してくれないの…あれ…やっぱりなんか怒ってる…?
いや、でもめちゃくちゃ密着してるし抱きついてるけど……態度と行動が真逆ですけど…???
山岸「マイキーくんおはよう!」
マイキー「おう、お前らも居たのか。おはよ」
『…………………』
待って、心折れそうなんですけど…!!!
マイキーくん?何?なんなの?
原因不明だから余計に気になるよ…!?
私はマイキーくんを見ながらそう思っていれば、マイキーくんはチラッと私の顔を見たかと思えばすぐに目を逸らされる。
ショックすぎる……でもこの密着度が謎すぎる!!!
『あ、あの…マイキーくん?』
マイキー「なに」
『そろそろ離れてもらっても…』
マイキー「やだ」
なんで…!?
私は謎に包まれたままマイキーくんを見るも、こちらに目を合わせてこないマイキーくんに私の頭の中は謎だらけになる。
そんな中、武道くんは何故かバツが悪そうに苦笑いを浮かべれば口を開いた。
武道「えーと、オレらもう行くんで…マイキーくんに名前さん、また」
そういえば武道くん達はその場を離れて学校に行ってしまった。
えっ、待って武道くん…!!!
この状況に1人取り残されたら私死んじゃうよ…!?
ねぇ?武道くーーーーーん!?!?!?
そんな言葉は誰にも届かずに私とマイキーくんは2人きりになってしまった。