第13章 マスクの秘密
『………………………』
結局家の中に入れてしまった…。
なんで私はこんなに甘いのだろうか…
普通ならぶっ飛ばしてでも追い返すだろうこの状況…
相手は何してくるかわからない子だよ?
身の危険を常に感じる…やばい胃が痛いんだが?
三途くんは部屋に入るなり、部屋中を舐めまわすように見てくる。
『あの…あんまり見られると、ちょっと…』
三途「減るものじゃないですけど」
『いや、それはそうなんだけど……』
減るものじゃないのは分かるけど、何となくジロジロ見られるのは…小っ恥ずかしいとゆうか?なんとゆうか?
私はとりあえず三途くんをリビングに座るように伝えれば、飲み物位は出さないとダメだよね…なんて思いながらキッチンに行きジュースを入れてあげた。
キッチンからふと三途くんを見ればバッチリ目が合ってしまい私は慌てて目を逸らした。
そしてすぐにジュースを三途くんの目の前に運んだ。
『ど、どうぞ…?』
三途「…ありがとうございます」
私は三途くんから少し離れた場所に座る。
……なんだろうこの状況。
会話が続かないし、特に話すこともないし…それになんかさっきからすっごい目線を感じるのはなんだろう…
いつ殺ろうか伺ってるとか?
うわ…やべぇ……気を抜いたらボコボコにされるかもしれない…いや、でもボコボコにできるようなゴリゴリな身体はしてないけど…いやいやいやいや油断するな?私!
視線を感じるのも気の所為かもしれないと思いながら、もう一度チラッと三途くんを見れば今だに目を離さずにこちらをガン見していた。
なんで!?怖いよ…!?
私は耐えきれずに何か言いたいことでもあるのかと思い口を開いた。
『…………な、何かな…?』
三途「…別に」
『別にってことはないよね…?なんかさっきから視線を感じるんだけど…気のせいかな…』
三途「部屋を見るなって言われたんで、名前さんのこと見てました」
『………………』
いやいやいやいやいや、部屋見るなって言われたからって家主ガン見されても困るんですけど…!?
それなら家の中見られてた方が気が楽なんだけど…!