第12章 危険人物
スマイリー「なんかほっぺ腫れてっけど?」
その言葉にソウヤくんも私の顔を覗き込んできた。
…二人揃ってそんな可愛い顔で見られたらなんかすっごい恥ずかしいんだけど???
アングリー「あ、本当だ…。赤くなってるね…、もしかしてさっきのみつあみにやられた…!?」
『あ、いや…これには色々事情があって…あのみつあみくんにやられた訳では無いけど…間接的にやられたみたいな…』
スマイリー「なんだよ、間接的って」
『私にも何が起こったのかわからないんだよね…ほんと』
間接的という言葉にどうゆうことがあったらそうなるんだと笑うナホヤくん。
私にもよく分からない…なんて遠くを見ていれば、ソウヤくんは自分の隊服のポケットを漁り始めた。
アングリー「絆創膏…」
スマイリー「いや、絆創膏貼っても意味ねぇだろ」
アングリー「あ、そっか。腫れてる時は…湿布とか?」
スマイリー「んー、多分」
は…何だこの可愛い生き物は……
絆創膏って…意味は無いけど貼ってもらいたい気持ちにはなってるよ私は。
『あの、気にしないで?家帰ったら冷やすから大丈夫』
アングリー「そう…?酷くならないように早めに手当してね、心配だから」
『あ、ありがとう……』
落ち着け私。耐えるんだ…耐えろ。
ソウヤくんが可愛すぎてハグしたいとか思っちゃダメだよ、中学生に手出したらもう罪が重いよ?ねえ?
優しくて可愛くて本当に天使なんだけど…しんどい…
内心色々考えながら悶えていれば、ナホヤくんは私の肩に手を置いて頬を寄せてくる。
スマイリー「つーことで、助けてやったんだからジュースくらい奢れよ」
アングリー「ちょっと、スマイリー…」
『ジュースでいいなら全然奢るけど…?』
奢るよという言葉に、ナホヤくんは少し驚いたような顔をした。
スマイリー「…なんかそうやって素直に返されっとすげぇ調子狂うな」
『えっ…じゃあ奢らない方がいい?』
スマイリー「いや、奢れ」
『あ、ハイ』
素直に奢るっていえば調子狂うってゆうし、奢らないっていえば奢れって言うし…矛盾が激しいんですけど?
そんなことを思いながらも私はお礼も兼ねて、二人と一緒にコンビニに立ち寄った。