第12章 危険人物
灰谷兄弟と別れてから、私はもふもふ二人に挟まれながら歩く。
初対面すぎて何も話すことがない…どうしよう…
一応助けて貰った身だし…お礼くらいは言うべきだよね?
頭の中でそんなことを考えていれば、ブルーのもふもふくんが声をかけてきてくれた。
?「大丈夫…?」
『へ?あ、あぁ…大丈夫…!その、助けてくれてありがとう…』
?「全然。えっと、名前ちゃんだよね…?マイキーから聞いた。オレは河田ソウヤ、周りからはアングリーって呼ばれてるけど好きに呼んでね」
顔は相変わらず怒っているものの口調はとても優しいソウヤくん。
変わった子だなぁなんて思いながらソウヤくんを見ていれば、ピンクのもふもふくんも挨拶をしてくれる。
?「オレはナホヤ。周りからはスマイリーって呼ばれてっから好きに呼べよ」
『あ、うん。よろしくね?』
髪型とかお揃いで双子みたいで可愛い…
そう思いながら二人を見ていればソウヤくんは首を傾げた。
アングリー「どうしたの?」
『あ、いや…双子みたいで可愛いなって思って』
スマイリー「いや、双子だわ」
『えっ、本当に…!?』
ガチの双子とは…双子なんてあんまり見た事ないから新鮮…!
とりあえずそのもふもふの髪型可愛いんだけど…撫でたいってゆうか触りたい…
そんなことを考えていれば、ナホヤくんは自らの後頭部に両手を組めば私を見ながら口を開いた。
スマイリー「それにしても、コイツが東卍の姫とかまじ笑える」
アングリー「ちょっと、スマイリー…」
こっちはこっちで顔と言葉が逆だけど?
何だこの双子…中身が入れ替わってるみたい…
まぁ、東卍の姫ってゆうのは私も驚いたけど…って私別に所属してないし姫でもないけど…!
自分で言って自分で笑うのやめてもらってもいいですかね?ナホヤくん?
スマイリー「まぁ、あーでも言わねぇとコイツを連れ戻すのは無理そうだったしいいんじゃねぇの」
アングリー「喧嘩にならずに案外あっさり連れ戻せてよかったね。」
『本当に感謝してます…あのままだったら私はどうなってたことか…』
アングリー「あのみつあみ達には気を付けてね」
はぁ、ソウヤくんめちゃくちゃ優しい…天使だ…。
優しさに癒されていれば、ナホヤくんがいきなり私の顔を覗き込んできた。