第45章 変化
初めての島へ降り立った後、また船での生活に戻ったユキには、2つ変化があった。誰にでもわかるその変化は、見る者を悲しませた、と言うよりは、残念がるクルーが多く、なぜだと問い詰めるクルーたちにユキは苦笑いするしかなかった。
しかし、ずっとそうして暮らしてきたのだ。今更、変えられない。むしろこの船に乗ってからがおかしかったのだ。それを、変えようと思わないと言ったユキに深く追及したり、反対する者はいなかった。
そんなクルーたちの質問攻撃も止んできた頃、ユキはいつものように包丁で皮を剥きながら、ジーーっと自身を見てくるその視線にうんざりと顔を上げた。
「・・・・・・」
「・・・・何か用?」
「・・・・・だってよー、もったいねえじゃんか、せっかくあんな綺麗な色なのに」
「別に私はそうは思わないよ」
「冷てェなーユキ」
そう言って頭の後ろで手を組む青少年に、ユキはため息を吐いた。
「・・・君が馴れ馴れしいんだよ、ドリーくん」
「ええっ?ユキのガードが硬すぎんの!つーか、同い年なんだし、仲良くやろうぜ」