• テキストサイズ

Time to Time ーAS・Lー

第43章 一目惚れ


「・・終わったぞー」

「へ・・・?」

「じゃ、次反対な」

くるっと軽々体を半回転させられ、また同様にばちりと耳元で鳴る。できたっと満足そうに言うエースの声の近さに、ユキはくらくらとする。そんなユキを知ってか知らずか、耳元についたそれを手で転がすエースは、赤、似合うんだな・・とポツリと呟いた。

「?」

「や、痛くないか?」

「う・・・うん!」

意識しすぎて全く痛みを感じなかったとは言えないユキが、必死にその頭を上下に振る。

「そうか、よかった!似合ってるぞ!」

「・・・・ありが、とう」

その満面の笑みに、ユキは照れたように下を向く。じわじわと熱を持つ自身の耳に手を持っていき、そこについたピアスを触る。石に温度などあるはずもないのに、自分の熱が移ったかのように熱くなっているピアスに、ユキは真っ赤になった頬の熱を冷ますのに必死だった。
/ 217ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp