第8章 どんな君も=佐野万次郎
「はい、マイキーくん ココア飲めます?」
「ん…ありがと…」
近くの広場に移動したは自動販売機で買ってきたココアをベンチに大人しく座っているマイキーへと渡した
ココアを手渡すとは隣に何気なくストンと腰を落とした
その行動にマイキーはビクっと肩を揺らしてスススっととの間に距離をとった
その様子には目を見開いた いつもなら有無を言わさず横にベッタリとくっついて来るのにどうしたのだろうと首をひねった
そしてハッとある考えに至る
(もしかして 昨日のことをかなり怒ってる!)
マイキーのよそよそしい態度には昨日犯してしまった失態に相当頭にきているのではないかと勝手に判断してしまった
何かしでかしてしまったことは記憶にはないが謝らなきゃいけない状況だと思い 慌てて口を開く
「あのっ…!「ごめんっっ!」」
先に思い切り頭を下げて謝ってきたのはマイキーだった
「え…あの…「怒ってる?怒ってるよな?」」
出鼻を挫かれた様に目を見開くの目の前には頭を深く下げているマイキーの姿だった
「俺っ考えなしだからさ、が怒ってるの全然気が付かねーで…」
「ちょっ!ちょちょ待って!ボク 怒ってた?」
突然の謝罪の言葉には慌てた
「え?だって俺が華蓮…さんを呼び捨てで呼んでたから怒ったんだろ?」
「え?ボクそんな事 言ったかな?」
「昨日酔っ払って送った時に」
マイキーの言葉には昨日の事を思い出そうとしたがいくら考えても記憶にない 寧ろお酒の席での出来事から記憶が曖昧だ
「…あの、ボク マイキーくんに何を言ったのかな?」
の言葉にこれは完全に記憶がないのだなと思ったマイキーはほんの少しだけ悪戯心が出たのか僅かに口の端を上げた
「他の女の子の名前を呼び捨てになんかしないで〜ってイヤイヤ首振ってた もう可愛くて可愛くて…」
「そ…そんな事言った覚えは…!」
マイキーの言葉に珍しくみるみる顔が赤くなるにマイキーは小さく吹き出した
「は酔っ払うと記憶がねーんだね」