第6章 距離の温度=羽宮一虎
一同は箸を動かしながらモグモグと口を動かしている一虎に目線を移した
「お前らが見てねー所でちゃんとラブラブだから心配すんな」
「ラっ…!ちょっと何言ってるのよ一虎!」
まさかの一虎の言葉には僅かに顔を赤くした
「へーへーそうですか」
「ちょっと!圭介も納得しないでよ」
「なんだ 案外仲良しなんですねっ」
「千冬くんまでっ!!」
呆れたような声の場地に便乗するかのように言葉を重ねる千冬には必死に否定するが 当の一虎は気にする様子もなく黙々と食べている
その様子を見ては小さなため息と共に諦めの顔をした
きっといつまでたってもこの距離感は変わらないし居心地はいいと思う
だけど
たまには…ほんのたまには昨日のように
距離なんて感じない近すぎて心臓壊れそうな距離も好きなんだって気が付いた
まだ一虎には言えないけど
FIN