• テキストサイズ

キミしか見えない【東京リベンジャーズ】

第5章 近くにいすぎて=場地圭介編




朝ごはんも食べて少しゆっくりした2人はチェックアウトをして旅館を後にした


「ほら、荷物持ってやるから俺に渡せ」


「えっ!?いいよ、自分の荷物くらい自分で持つよ」


渡せとばかりに手を差し出す圭介には慌てて断る


「…ちょっとくらい恋人っぽい事させろよ」


拗ねたような顔の圭介には少し目線を彷徨わせ考えた後 するりと前触れなく差し出してきた手に自分の手を重ねた


「…荷物よりコッチがいいな」


いたずらっぽく見つめて笑うの姿に圭介は目を見開いた後に嬉しそうに その手を握った


「そうだな 俺もコッチがいい」

いきなり恋人繋ぎなんて出来ないけど2人にとってこれで充分だった



「なぁ」


「ん?何?圭介」


手を繋いでバスの停留所へと向かう道中 圭介が躊躇いがちにに声をかけてきた



「また旅行来ような」


「うんっ美味しいご飯に露天風呂最高だった」


上機嫌に答えるに圭介はにかっと笑った


「今度は2人で」



「そ…そうだね」


恥ずかしそうに俯いて返事をするに手を繋ぐ力をグッと込める


「そん時は…部屋 一緒な」


いたずらっぽく顔を覗き込んで笑みを浮かべる圭介に思わずバシっと荷物で叩いてしまった


「イテっ!何すんだよっ」


「け…圭介が変な事言うからでしょーがっ」


「はぁ?!」


「あっ!ホラ、バス来てるよ!」


照れ隠しの様に早口で捲し立てると繋いでいた手を離して一目散に走り出した


「おいっ急に走り出すと危ねぇぞ」


バスに勢い良く走り出すの姿に圭介は小さく笑った



「これは2人で旅行に行くなんてまだまだ先になりそーだな」


そう小さく呟くと「待てよ」と同じ様に走り出した



旅行なんてまだまだ先でもいい





焦らなくてもいい



これから先 何度でも行けるのだから



俺たちはずっと側にいるんだから




FIN
/ 275ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp