第5章 近くにいすぎて=場地圭介編
は部屋に着くとその場に蹲った
「…変な返しだったかな?」
一人の部屋にポツリと呟いた言葉が響く
「でも本当の事だしなぁ…」
折角 圭介が選んでくれた露天風呂 じっくり堪能したい気持ちがせってあんな言い方をしてしまった
「気に入らない訳ないじゃない」
圭介の言葉を思い出しながらポツリと零す
の為に考えて選んでくれたんだから飛び上がるくらいに嬉しいに決まってる
本当はたまに女の子扱いしてくれるのは心がギュッとなるくらいに嬉しい
昔からずっとずっと恋心を抱いていた だけど知られない様に振る舞っていた
だって知られて距離を取られるより知られないまま側にいられるほうをは選んだ
あの笑顔を近くで見られるのならこの気持ちにずっと蓋をしていくつもりだ
だからたまに見せてくれる女の子扱いをしてくれる優しさはにとってはちょっとしたご褒美になっていた
「…さてお風呂に行こうかな…」
スクっと立ち上がってサクサクとお風呂道具を詰めると1人ゆっくりと大浴場へと続く道を歩き出した