• テキストサイズ

—L'Oiseau Bleu— 青い鳥

第15章 始まりの過去1


.


教授は、僕が松本くんに追いかけられるのを


「青春ですねぇ。

いや、若いと言うのは、良いものですね」


なんて言って

全く気にも止めて居ないようだった


僕は、そんな教授に対して

ちょっとくらい、ヤキモチを妬いてくれても良いのになぁ

もうちょっとシツコくされたら、ヤキモチ妬いてくれるのかなぁ?

…なんて、ちょっぴり思いながらも


やっぱり

彼氏の居る身で、他の男に追いかけ回されるのは良い気がしなかった


.


で、僕はある日

意を決して、松本くんに自分には恋人がいる事をほのめかした


…の、だけれど


その彼から、思いがけない言葉が返ってきた


.


「…それは、女性ですか?男性ですか?」

「…ずいぶん失礼な事訊くんだね」


まさか、そんなコトを訊かれると思っていなかった僕は

ちょっとふて腐っていた


その僕の様子を見て、松本くんが慌てて謝る


「はっ!ごめんなさい…」


僕は慌てる松本くんをチラッと見てから、ふて腐れたまま言った


「…男だけど」

「え?」

「…男だと思ったから訊いたんでしょ?

…付き合ってるのは、男の人…彼女じゃなくて、彼氏」

「あ…」

「満足?」


別に気にしてないけどさ…僕って、オカマっぽいのかな?

なんて

何だかチョット情けない気持ちでいたら、また思いがけない言葉が…


「じゃあ、俺にも望みはあるわけですね」


(………何で、そうなるの?)


僕は、どうゆう訳か、ドヤ顔の彼を


不思議な気持ちで眺めた
/ 88ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp