• テキストサイズ

—L'Oiseau Bleu— 青い鳥

第1章 出逢い


.



(男なのか…)


そう思いながらも、妖艶かつ可愛らしい君から眼が離せない


「んう〜、いいぢゃん、もぉいっぱいぃ」

「だぁめ!の・み・す・ぎ!」

「んあ〜、あーばちゃんのけちぃ〜…」


(…何だ?何なんだ、この人…可愛い過ぎんだろ…!!)


甘えた様な声で“あーばちゃん”におねだりする姿は、可愛いを通り過ぎて

超絶可愛かった


「だめだめ、これ以上呑んだら、つぶれて眠っちゃうでしょ?」

「んふっ、あーばちゃん送りおおかみさん♪」

「もうっ、おーのくんのが送られおおかみでしょ?

この前だって、抱きついてキスマークなんてつけるから、あの後ニノにどんだけ怒られたと思ってんの?」


(だだっ…抱きついてキスマークぅ??!)


「くふふ、ニノ怒ってたねぇ、僕もニノに、『紛らわしいコトすんな!やるんなら俺にやんなさい!』ってめっちゃ怒られちゃった♡」


(…俺にやんなさい?俺って事は“ニノ”とやらも男なのか?)


てか、そもそも俺にやれっちゃどう言うコトだ??


「だーかーら、もう呑んじゃだめ!」

「んう〜、あーばちゃんのけちぃ〜…」


三人の関係に思いを巡らせて頭を悩ます俺の横で

君は、小さく欠伸をすると

俺の方に顔を向けカウンターに俯せて

眠ってしまった


片手に乗せた頬が、ぷにっとふくれていて何とも可愛らしい


「…まあ、今日はしかたないか」


“あーばちゃん”は溜め息をつきながら呟いた


(今日は仕方ない?何かあったのかな?

ってか、このバーテンダー、男と付き合ってんのかな?)


いや、いいんだけど…


(そもそも、オオノくんとはどう言う関係なんだろう?)


いやいや、いいんだけど…


「………」


俺は、ぼんやりとそんな事を考えながら

君の素晴らしく可愛い寝顔を、ちらちらと、横目で眺め続けていた…


.
/ 88ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp