第19章 ヨルナミとおバカ主人公のクリスマス
「なによ!ケチんぼ!せっかく体の線が綺麗に出るような作りにしたのに!股間の辺りも超くっきりと!!」
ヨルナミ「余計に着たくありませんよ!!」
「仕方ない…このトナカイの衣装、ヨルナミへのプレゼントにするつもりだったけどダメみたいだから…クンヒラのおっさんにでもあげることにして。ヨルナミにはトナカイの衣装が気に入らなかった時の為に用意しておいた別のプレゼントを渡すわね。(ヨルナミのお金でだけど。)」
涼子はヨルナミに小さな箱を渡す。
ヨルナミ「どうせ…使用済みの下着とかですよね?」
涼子は使用済みのパンツをヨルナミに贈ったという前科があるのだ。
「違うわよ!失礼しちゃうわね!首飾りだし!」
ヨルナミ「えっ…。」
「凄くいい感じなの見つけたからさ〜!ちなみに気に入ったから自分の分も同じの買っちゃった!(もちろんヨルナミのお金でだけど!)」
ヨルナミ「…涼子。天和国ではお揃いの首飾りは夫婦の証と言われているのですよ…。」
「…………マジ!?私逆プロしちゃった系!?」
ヨルナミ「ぎゃくぷろ??」
「あぁ、逆プロポーズ!女から求婚したってことね!……まぁ別にそういうんじゃないから気楽に着けてよ!一緒に着けて歩いてなきゃ誰も気付かないって!絶対ヨルナミに似合うと思って選んだんだしさ!」
ヨルナミ「そうですか…。では、有り難く頂きますね。」
そう言うとヨルナミは箱を開ける。
ヨルナミ「…………これは何ですか??」
「どう見ても可愛い動物の顔の首飾りでしょ?」
中身は金でできたリアルなムルの顔の形の首飾りであった。とても悪趣味である。
ヨルナミ「こんなの恥ずかしくて着けられませんよ!」
「そんな!!絶対にヨルナミに似合うと思って選んだのに!」
ヨルナミ「悪趣味にも程があります!」
「もぅ!贅沢なんだから!みんなヨルナミがこの首飾り着けるの楽しみにしてるのに!」
ヨルナミ「みんな??」
「首飾り買う時にヨルナミに贈るって会った人みんなに話したの!そしたらみんな盛り上がってた!」
民は皆ヨルナミと涼子が夫婦になりその証に悪趣味な首飾りを選んだと勘違いしているのである。
ヨルナミ「そんなー!!」
この後、民の誤解を解くのにだいぶ苦労したのである。
終われ