第4章 最強?変人女戦士!(五天鞘)
クグラの城にて
「ぷはーっ!何するんだ!死ぬかと思った!!」
クグラ「お前が余計なこと言うからだ!」
「余計なことって何よ?」
クグラ「俺の変身のこと…。俺が本当は子供の姿だってバラそうとしたろ!」
「え〜別にいいじゃん。」
クグラ「みんな俺のこの姿は知らないんだ!」
「なんで隠すの??」
クグラ「なんでって…この姿だとみんな馬鹿にするからだ。俺が神鞘になったばかりの頃俺の姿を見て『まだ子供じゃないか。こんな子供に神鞘なんて務まるのか?』って…。俺だって馬鹿にされないように努力したけど、何を言っても子供の言う事だからって聞き入れてくれなかった。この姿じゃダメなんだ!」
「…私には子供だからって馬鹿にする人たちの気持ちはよく分からないが…クグラにも色々事情があったのね…。知らなかったとはいえごめんね?勝手にバラしたりしないから安心して?」
リョウコは珍しく真面目で優しげな顔をした。
クグラ「(!?なんか可愛く見えてしまった。)…あぁ。つーか、お前あの力は何なんだ?妖怪を一発で倒すなんて…」
「…話すの面倒だから忘れてください。」
クグラ「いや、話せって!お前只者じゃねぇよな?あっ、でも変態だから只者じゃねぇのは当たり前か。」
「あんた変態変態煩いわね。…じゃぁ簡単に話すわ。私はこの国を守る為、神に命じられやってきた女戦士アスタルテ。最近、妖怪が現れるようになったわよね?その妖怪たちを倒す為に私はここに居るの。あっ!美少女戦士って言ってくれてもいいのよ?」
クグラ「それは遠慮しとく。…そうか。お前がまさかの…伝説の女戦士アスタルテか。」
「え!?私伝説になっちゃってるの!?」
クグラ「鞘と一部の民しか知らない伝説だけどな。聞いた話では美しい少女で戦う姿はまるで蝶のように可憐で、国を滅ぼせる程の強大な力を持つ最強の戦士だと…。」
「えー!?私凄いじゃん!」
クグラ「どうやら伝説はデマだったらしいな。お前、美しいとか可憐とは無縁そうだもんな。」
「おい!お前本当に失礼だな!」
クグラ「…とりあえず明日首都へ行くぞ。秘女王にお前を会わせる。」
「秘女王??」
クグラ「この国の女王だ。」
「可愛いといいなぁ〜」
クグラ「…妙なことはするなよ?」