第12章 変わらぬ愛をあなたに誓う
ちぅっと押しつけられる唇に、私の胸がキュンっと音を立てて高鳴る。その間も杏寿郎さんは、胸の中心を刺激し続け、声が出そうになるものの、杏寿郎さんの唇で塞がれていることで何とか声を漏らさずに済んでいた。
ちゅ…くちゅ…
温泉の熱さと、杏寿郎さんの熱さで、私の頭はどんどんどんどん熱くなり、早速正常に思考は働いてくれない。いくら離れとは言え、誰かが通るかもしれない場所で、こんな事をしているなんて。ダメと言いながらも、結局は杏寿郎さんから与えられる刺激を拒否することなく、甘んじて受け入れている私も大概いやらしい女だ。それでも、愛する人にこんなにも求めてもらえる事がただただ幸せで堪らなかった。
いよいよお互いの興奮は最高潮まで昇り詰め、杏寿郎さんのソレが私の入り口へと当てがわれた。
「…よもや」
杏寿郎さんのその呟きに振り返ると、杏寿郎さんの興奮しきったギラギラした目と目が合う。けれどもその眉は下げられ、口は一文字に閉じられていた。
「…どうか…しましたか?」
中々訪れない刺激に、身体の奥がうずうずと騒ぐ。
「…俺としたことが…ゴムを…忘れてしまった…っ!」
絶望の表情を浮かべ杏寿郎さんはそう言った。確かにいつも杏寿郎さんは枕元や、そうでない時はポケットから避妊具を取り出していた。けれども今はお互い裸で、ポケットなどあるはずもない。そしてここはラブホテルではなく、旅館だ。そう都合よく避妊具が準備をされているはずもない。そうは言っても、杏寿郎さんも私も"避妊具がありません。それではやめましょう"と引き下がる事が出来ないほど熱は上がってしまっている。
「…そのまま…挿れて下さい…」
私がボソリと呟いた言葉が耳に届いたのか、杏寿郎さんの手がピクリと動く。
「…月のものが終わったばかりなので…おそらく中に出しても…妊娠する可能性は…低いです…」
まるで言い訳をしているような自分の言葉に呆れながらも、胸の奥底に沈めてあった私の正直な気持ちがどんどん口から出て行く。
「…心も身体も、身体の…中も…杏寿郎さんで…満たしてください…」
私がその言葉を言い終わるや否や、杏寿郎さんは私の腰辺りに添えていた左手を動かし、それで私の口をガッと塞いだ。
突然の事に私は驚き振り返ろうとすると、
「…っんーーー!!!」
杏寿郎さんのソレが早急に挿入された。
