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片思い連鎖

第16章 真実 × 失恋


ーー鳴海side





やっと、落ち着いて



やっと、ホッとしていた。






もう恋愛はいいやって、
そう思っていた時に君が訪れた。




『好きなんです』







好きの言葉の重みは




ずっと前に俺が、
自身で体感したことじゃないか








宮寺先生なんか、

これっぽっちも好きじゃないよ





俺が好きなのは君なのに。









追いかけたら、良かったのか?







ずるいずるい、俺は。








Plulululu...




携帯の着信音に、
俺は涙を拭い電話に出る。





「はい、もしもし」



『先生?私です、宮寺です』







先に帰っていった宮寺先生が


明るめの声で名乗った。





「お疲れ様です、どうされました?」



『いえ、予定なければ
 お食事に、って誘うの忘れてまして
 電話したんですけど…、どうですか』


「今日は家の用がありますので。」






そう言い、切ろうとした








『…あの子のこと、好きなんですね』




「え、」






低く暗い声に、

聞き返してしまった。





『分かりますよ、
 先生って分かり易いですからね
 …でも、ダメですよ?』


「なんの事ですか。」


『壊れるのは、あの子でなく
 先生、貴方の方なんですからね』









宮寺先生はそう言って、
電話を切った。



どういう、意味。







俺が、壊れる…?









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