第15章 突然の × モテ期?!
大倉くん達は楽しそうに
はしゃいでるのに渋谷くんは終始無表情。
少しぐらい笑えばいいのに。
「お前らさっさと帰れ」
和也がそう一言を言い放つ。
まあ、彼らもびっくりするよね。
特に渋谷くんは眉間にシワを寄せるよね
「…なんでやねん、ええやん居ったって」
「下心あるやつは居たらダメなんです」
意味不明な理由を述べる和也に、
さらに不機嫌になる渋谷くん
そろそろ私もめんどくさくなってきたのだけれど
「愛里ちゃーん、
僕んこと章ちゃんって呼んでやー」
「俺はな!俺はたぁくんがええな!」
んなもん知るか
「わかった」
「ところで渋谷くんはなんで不機嫌なの?」
一応、場を落ち着かせるため
仲介に入ってみた私。
「…別に不機嫌やのうて、
人見知りやからこんな顔になんねん」
へ、へえ。
人見知りなんて知らなかった。
しかも怖い顔になるのも
「渋やんは初対面やといつもこうやねんで」
「元から強面やからなー、
笑えばええんにな?」
まったくもってその通りだ。
和也はむすっとしたまま、
渋谷くん達を見ていたけれど
渋谷くん以外は
その視線には気づいていないようだ。