第5章 片思い × スレ違い
ずいぶん前の話。
私はクラスで図書委員となった
週替わりで図書のカウンター受付当番してる
なので櫻井先輩にはかなりの頻度で会う
なぜなら先輩は図書委員長だから。
生徒会長なのに忙しい人だ。
「…それにしても。
ものすごい大量の本ですね」
「まあね。返却された本を、
だいぶ棚に返してなかったからねぇ」
何十冊と重ねられた本。
今日はこれを棚に戻す作業で終わりそう。
伝記のモノから恋愛モノまで。
たくさんの人達が興味のわくよう、
『ねえねえ、どうする??
こういう本もおこうと思うんだけどぉ!』
「先生、何でもかんでも買わないで下さい
棚に入りきませんよ…」
『えーいいじゃーん!』
名作なんだよー、と先生は
本の着いた紙を眺めている。
本当に無駄遣いの多い先生だこと。
櫻井先輩もなんか言ったらいいのに…
「先生、いいじゃないですか
僕はこれもいいと思いますよ」
『でっしょ!
さすが生徒会長だよね!』
なんだか意見が合う2人。