第4章 幼馴染み氏 × ヤキモチ
帰り道、前でギャーギャー騒ぐ2人を
知らない人みたいに振る舞い、
夜空を静かに見ながら歩いてた。
どうにも"好き"の言葉が
頭から離れない。
何年何十年と一緒に居たというのに、
気づけないでいたなんて。
俺もとんだ馬鹿のようだ
「…んでさぁー、あいつがさぁー」
「ニノ、大丈夫か?」
前を歩いてた潤くんが振り向く
喋りかけてた川辺も一緒に振り向く。
なんだよ、別に大丈夫だし…
「大丈夫ですけど…」
「そ?1人で黄昏てっからさ。」
「ニノくん黄昏てたのー?おもしろー!」
と絡みついてくる川辺。
いつだってコイツはハイテンションだな
「大体、ニノくん呼びお前だけだよ
他はみんなニノ呼びなんですけどー。」
「良いじゃん!ニノくんカッコイイ
あ、呼び方ね?」
「そこまで自惚れてねーわ」
片思いなんてした事ないから、
よく分かんないけど。
分かんないから、
どうすりゃいいかそれすらも分からない。