第3章 私 × 生徒会長
『愛里は可愛いねぇ〜』
クラスで予習をしていると、
目の前に現れた女の子。
彼女は蒼羽智凪<アオバ チナ>。
「いきなりどうしたの?」
シャーペンを置いて、
クスクス笑うと智凪はへへへっと照れた
彼女とはさいきん仲良くなったばかり
あの誑しな幼馴染みのせいで、
ろくに女友達も出来なかった私だが
彼女は笑顔で話しかけてくれた。
「いやぁ、しみじみ可愛いなってさ」
「変なの。それなら智凪が可愛いよ」
智凪は本当に可愛い。
現に彼女は入学してから既に
5回以上は告白されてるらしい。
気さくで人見知りしない性格だし、
何より明るくて優しい。
そんな智凪も妬みから、
女子から嫌がらせ受けている。
「愛里、ありがとう。」
こんなに可愛くて性格のいい子、
仲良くしない理由はないのに。
皆はどうしてイジメたりするのだろう?