【MARVEL】This is my selfishness
第6章 6th
『…忘れようとしてたのに』
ジト、と睨んでみるも、やはり効果はないようで、バッキーはケロリとしている。
「いつミアが目をつけられるか分からないだろう。君は無防備すぎるところがあるから心配なんだ」
それって…
『わたしだから心配ってこと?』
「?そう言ってる」
今度はバッキーがキョト、と首を傾げた。
バッキーは気付いていない。
今までは【女性だから】【隣人だから】心配するんだ、というような言い回しをしていたのに、今は【わたしが無防備だから】心配だと言ったことに。
喜んでいい事じゃないのかもしれない。無防備すぎるって言われてるし。
それでもやっぱり嬉しい。
バッキーはわたしだから心配してくれてるんだ───────
「何を笑ってるんだ?」
『へっ?わたし笑ってる?』
慌てて顔を覆う。
嬉しさが顔に出てしまっていたみたい。
その様子に怪訝そうな顔をするも、まだバッキーは気付いてないんだと、この変化に気付いているのはわたしだけなんだ、と喜びの芽は消えなかった。
そんな変化を自分だけの中に留めながら、楽しいランチの時間は過ぎて行った。
To be continued...