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【MARVEL】This is my selfishness

第5章 5th




お店に向かう途中、微かに肌がピリピリした。


…最近肌が乾燥してきたな…


手の甲を見ると、肌がカサついて白っぽくなっていたりポツポツと荒れたところが目立つようになっている。

ちゃんとクリーム塗らなきゃな。




そこでふと思い至る。

初めてのお茶会に誘おうとバッキーの部屋に行った時や、ランドリー室で腕の触りっこをした時、先日のうたた寝してしまった時に頬を触られていたかもしれないこと………


バッキーに触れられた時に肌がカサついてたらどうしよう…
カサついてるって思われるの嫌だな……。




きっと沢山の女性の肌を触ってきたであろうバッキー(偏見だけど)に「肌がカサついて荒れてる女」と思われるの何か嫌だな…!






悶々と考えながらお店の裏口から入り、ロッカールームに行くとロンさんが居た。




「ミアちゃん一番乗りね」



おはよう、と言ってくれるロンさんに挨拶を返す。




『でもルドルフさんももう来てるんじゃないですか?』

「あの人は別枠よ。なんたってこのビルの上に住んでるんだから」

『なるほど』




お店が入っているビルは上が居住区にもなっている。
このビル自体がロンさんの持ちビルで、ロンさんはもちろん、ロンさんと古くからの知り合いであるルドルフさんも住んでいる。
部屋は別らしいけどよく食事を一緒にしたりしていると聞いたことがある。





『あ、そうだ、ロンさんって肌のことで何かしてます?』

「肌?」

『乾燥で肌がカサついちゃってて…クリームは思い出した時に塗ってるんですけど』



手の乾燥を見せながら聞くと、ロンさんがわたしの手をとってじっくり見る。



「あらほんと。クリームってつい忘れちゃうわよね。サラッとしてるものでも塗ったあとは何も触れないし」

『そうなんですよ。塗るタイミングがなかなか…でもロンさんって肌綺麗ですよね』

「嬉しいことを言ってくれるわね。そうねえ〜化粧水や乳液にも気をつけてるからかしら」

『どんなの使ってるんですか?』



あまり化粧水や乳液に馴染みのないわたしとしてはどこのメーカーを使ってるか等が知りたくてつい前のめりになる。同じものを使ったところで同じようにきれいな肌になるとも限らないし、そもそもわたしに買える値段のものか……






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