【MARVEL】This is my selfishness
第4章 4th
邪な気持ちが頭をもたげる前にそれを意地悪で覆い隠す。
鼻を摘んでやると一拍置いて『ふぎ、』と変な呻き声を上げてミアが覚醒した。
『…わたし寝てたね…』
「そうだな」
変な呻き声が面白くて、しかし大きく笑ったら機嫌を損ねそうだと思い、出来るだけ抑えて笑っているとミアが不思議そうな顔をしていた。
『そろそろお開きしなきゃね…』
起き上がったミアがスマホで時間を確認しながら言った。
「そうだな」
立ち上がり、クッション2つを抱え、自分の身長と余り変わらない大判のブランケットを畳むミアを見守る。
畳み終わった所でそのブランケットをこちらに渡すよう促す。
『持ってくれるの?』
「ああ。君が持っても下が見えないだろ?」
『…確かに』
ブランケットの次はシートを畳み出す。
カゴに魔法瓶等も入れると『よし、おしまい』とミアが言う。
バッキーが嵩張るクッションとブランケットを持ってくれたお陰で荷物が1回で運べた。
『あ、そうだ』
外階段を降りて2階の扉を開けて後ろを歩くバッキーを振り返る。
『今度からお休みの月曜日に屋上に行こうと思ってるからバッキーも暇な時良かったら来てみてね』
「ああ、行くよ。楽しみにしてる」
玄関を開けてカゴを下ろしてバッキーからクッション2つとブランケットを受け取る。
「おやすみ」
『うん、おやすみなさい』
挨拶を交わして鍵を閉める。
……そういえばうたた寝しちゃった時、なんだか心地良かったな。暖かいものが頬に当たったような気がした。
その後には鼻をつままれて起きたけど…暖かかったものはもしかしてバッキーの手だったのかな?
To be continued...