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【MARVEL】This is my selfishness

第10章 9th




はあ〜……どうしよう。
今日、もしバッキーに会ったらどんな顔をすればいい?なんて言えばいい?いつも通りに出来るかな?いつも通りってどうやってたかな?

テレビをつければまだジョン・レオポルドさんのニュースをしていた。

ああ、あの時、バッキーかっこよかったな。
銃を構えてる姿、すごくかっこよかった。あの状況でよく見てたな、と自分でも思うけど、怖かったが故に『バッキーが来たならもう大丈夫です』と安堵した瞬間でもあった。
怖かったはずなのに、今思い出すのは全部バッキーがかっこよかったということだ。わたしの頭、都合よすぎない?


このままずっとテレビを見ておくのも退屈だし、この筋肉痛の具合的にももう仕事までダラダラしていたいという気持ちが勝ってきた。
洗濯は明日でも大丈夫な量しか溜まってないし、仕事着もまだ替えがあるから急がなくても大丈夫。

歯磨きして、少し何か食べて、ぼんやり映画かドラマでもつけながらうたた寝しよう。
ただし、寝過ごしてはいけないから仕事の準備をしたい時間にアラームをかけて。












アラーム音に飛び起きた。
良かった、アラームかけてて。
わたしはうたた寝のつもりだったけどガッツリ寝ていたようで、つけていたドラマは見ていない間にもう何話も進んでしまってなんならシーズンまで変わってた。


寝ている間にすっかり腹ぺこモードになったお腹が分かりやすく訴えてくる。
ご飯を食べながら、毎日特に何も変わらないはずのバッグの中を確認した時に、内ポケットから小さな紙が出てきた。


……あっ!!!!!!!!!


その紙は仕事終わりにロッカーに差し込まれていた、ケリーさんの名刺だった。

しまった、バッキーを待たせてるからあとで友達追加して連絡しようと思っていたのに…忘れてた……。
バッキーと帰ってる最中にはもうほとんど頭から抜けていたし、あの壁ドンで完全に吹き飛んでしまっていた。
起きてからもホテルでの事件と壁ドンで頭いっぱいになっていて1ミリたりともこの名刺を思い出すことは無かった。


せっかくケリーさんが友達になりましょって言ってくれたのにいきなり失礼なことをしてしまった。




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