• テキストサイズ

【MARVEL】This is my selfishness

第7章 7th



「何か体に違和感とかはないか?」


心配そうな顔をしているバッキーに、状況を無視して胸がきゅん、となる。



『大丈夫…だと思う。強いて言うなら体が固まったように痛い…』

「それは多分、普段のベッドじゃなかったからだな」

『ご、ご迷惑おかけしました』


わたしの為にわたしを上に乗せて寝ていたバッキーの方が余程寝苦しかったに違いない。わたしの体の痛みなんて比べ物にならないだろう。


「いや、おかげで夢見が悪くなかった」


昨日までとは違ってスッキリとした笑顔が見れた。説明してくれる前にため息をついていたから、迷惑かけたことでウンザリされてるかと思ってたんだけどそうじゃなかったのかな…?

夢見が悪くなかったって…


『おかげで?猫の夢でも見てた?』

「いや?」


あれ?起き抜けにわたしの顎下を撫でてたからてっきり夢で見たのかと思ったのに…
というのを伝えると「いや、ネコミアが顎下を撫でた時に気持ちよさそうにしてたから」と言われた。

うっ!恥ずかしい!!わたし知らない内にいろんな顔をバッキーに見られたのでは?!
あと今バッキーが上半身何も着てないのも困る…!わたしが肌布団取ってしまってるけど…!!



「あ、すまない」


悶々と悩んでいると、バッキーが何かを思い出したように謝った。

『な、何が?』

「服やカバン、全部酒のケースに入れたままだ。ハンガーに通しとけば良かったな」


バッキーが玄関の方を見るので、わたしもその方向を見ると、確かに帰ってくる時にバッキーが持っていたお酒のケースにわたしのカバンや服が盛られているのが分かる。隣にわたしが脱ぎ捨てたであろう靴が揃えて置いてあった。



『何から何までごめんなさい…』

「気にするな。可愛い姿が見れた」

『かわっ?!』



さらりと言われて動揺する。
か、可愛いって…!


「その…一応シャンプーはしたんだが、ドライヤーがなくてタオルで拭いただけなんだ。体も洗ってやれなかったし…部屋に戻ったらシャワーを浴び直した方がいいかもしれない」



バッキーが言いにくそうに口元を擦りながら教えてくれた。
バッキーが…洗ってくれたって…この格好のわたしを…?

ブラジャーもしてないから多分自分で外したんだろうけど、それもバッキーが拾ってくれたんだよね…?






/ 284ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp