第58章 情交 ※
「――――ナナはここを抉られるのが好きみたいだから―――――身体は前に倒すんじゃなく、後ろに手をついて――――――そう、膝は立ててごらん。入ってるところが―――――よく見える。」
「は、恥ずかしすぎ………ます……っ………!」
「そんなことを言ってられなくなるくらい、乱れろ。ほら……っ……。」
言われるがまま結合部を見せつけるように淫らな体勢にさせられ、腰を少し浮かした途端、下からその質量がごり、と下腹部を抉った。
「―――――ぁあっ………そ、こ………っ………!」
「いいだろう?ほら、欲しければ自分で上下させて。俺を使ってイきなさい。」
なんで初めて交わるのに、私のいいところを私よりも知っているのか。
それが他の女性との経験で培われたものなんだろうと思うと、とても不愉快だ。
けれど2、3度身体を上下させて自分の弱点を擦るように自らエルヴィンを体内に引き込むと、そんな思考はまるでどこかに飛んで行ってしまった。
「う、あっ、あぁっ、あ、当たっ…て……、あ、だめ、きもち、いいっ………――――――。」
「ふ……素直で、とても可愛くて厭らしい……良い子だ……。」
「―――――もう、いっちゃ……っ………。」
達することが怖くて律動を緩めたにも関わらず、意地悪くエルヴィンに腰を掴まれて急に下から強打される。
「――――動きがぬるいな……っ…もっと派手にイけばいい。」
「あっぁぁあっ、やぅっ、はっ、あ―――――――」
階段を上りつめかけたところで最奥を叩かれ、私はあっけなく果てて記憶がそこで途切れた。