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【進撃の巨人】片翼のきみと

第58章 情交 ※







「―――――欲しいです。エルヴィン・スミスという人を、もっと知りたい―――――。」





―――――俺の中で何かが弾けた。

それはおそらく理性と呼ばれるものや、随分年上の男であることへの見栄、そういった類の俺を縛る煩わしいものだ。

ギリ、と奥歯を噛みしめて生唾を飲み込む。

獣のようなむき出しの欲望が、奥底から現れはじめた。







「―――――いいのか。」





「はい。」





「やめられないぞ、もう………泣いても、気を失っても―――――。」





「―――――それは、慣れてます。」







――――――君は悪びれもせずとことん俺を煽る。

その困ったようにしながらも全て受け入れようとする笑顔を、リヴァイに向けてきたんだろう。何度も鳴いて泣いて啼いて……その身体を捧げたのか。

完全に何かの箍が外れた。ナナの両膝を掴んで逃げられないように上から押さえつけ、自分がナナの体内を満たす様子を見せつけるように、腰を持ち上げる。







「やっ……その恰好は………っ、恥ずかしっ……―――――」





「よく見てろ、君が俺のものになるところを。」







犯すように覆いかぶさり、滾った己を埋めていく。

とうにナナの最奥に到達している感触があったが、更に奥まで自身を収めるべく体内をかき分けるようにして無理矢理突き刺した。







「――――っ………ッんぅ…っ―――――!……お、く……っ、苦し…っ―――――……。」







ナナは目を固く閉じて、まるで拷問に耐えるように痛みを受け止めた。

今まで感じたことのない快感。

まだ動いてもいないのに、自ずと息があがる。







「―――――入った。ああ、飛んだか?」








かは、と小さく乾いた息を何度も吐き出すナナは、焦点こそ合わないもののその銀糸に縁取られた瞳はわずかに開いたまま、意識はどこかを彷徨っているようだ。

こちらの声は届いていない。

半開きになったままの唇に舌を差し込んで口内も俺で満たすと、少しずつその目が開かれた。

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