第5章 絶望
「えっそうなの?じゃ、私の研究に付き合ってよ!!医学従事者からの意見が聞ける機会なんてないから、すごく嬉しいよ!!」
「私なんかでよろしければ…!」
「おい、勝手に……。」
制止しようとする俺の手をつかみ、ハンジが耳打ちしてきた。
「……このままナナを放っておけないでしょ?まさか君の男部屋になんかに泊められないし。研究室には誰も来ないし、そこで一晩預かるから。心配しないで。」
悔しいが、血気盛んな野郎共の巣窟にナナを連れて行くなんて論外だ。仕方なく、ハンジ言う通りナナを任せることにした。
「ね!決まり!!じゃぁ行こっか!!」
ハンジはナナの手をとり、研究室の方へと歩いていく。ナナは大柄なハンジの歩調に小走りでついて行った。