第51章 西部調査
「応援に来ました!左翼のダメージが大きそうなら、援護に回れます!」
「―――――助かる、ペトラ。左手前方だ。通常種1体、奇行種1体。様子を見て来てくれ。―――どうしようもなさそうなら、俺が行く。」
「――――はい!!」
ペトラが駆け出した。
「―――――おいナナ。」
「はい。」
「隊の構成と現状は全て正確に把握しているんだろうな?」
「もちろんです。」
即答するナナに、頼もしさを覚える。
こいつは戦えねぇが、その頭脳は本物だ。
「――――左手前方がヤバそうなら、俺が行く。その間、隊の進路指示は―――――お前がやれ。」
「――――私が、ですか……?!」
「お前ならできる。やれ。」
「………っ……はい……!」
想像通り、次の瞬間左手前方から紫の信煙弾が放たれた。
「―――――行く。あとは頼んだ。」
「はい……!」