第48章 夜会前夜　※

「――――なるほど、エルヴィンがナナに入れ込んでることを周知する演出がいるってことなんだね。」

「はい。根も葉もない噂や意としない事を仕組まれる前に、こちらの与えたいイメージを刷り込んでおくおつもりです。」

「なるほどね………。まぁ、それだけじゃないと思うけど。」

「え？」

「いや、いいんだ。面白くなってきたじゃないか……！」

「？？」



ハンジさんは喜々として色んな色のドレスを持ってきた。

その中でハンジさんが大きく頷いたのは、紺色でタイトなロングドレスだった。



「――――――うん、やっぱりこれがいいと思う！ナナの瞳と同じ色で―――――白銀の髪が映える。」

「そう、ですか……？」

「あとはこの背中の開き方がエロくて最高じゃない？」



ハンジさんが私をくるっと反転させて鏡に背中を映すと、首元も袖口もレースで詰まっているにも関わらず、背中だけがざっくりと腰のあたりまで露出している。