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【進撃の巨人】片翼のきみと

第47章 繙




「だ、大丈夫です……、お気遣い、ありがとうございます……。」



「――――明日まで休みだが……今夜は――――――リヴァイと約束が?」



「!!」





顔を真っ赤にして困ったように眉を下げる。

肯定の顔だ。

少しの嫉妬心により、その下唇を親指で少し押し下げ、その小さな口に指先を少し差し込む。







「――――行かせないと言ったら?」






「―――――いや、です……行かせてください……。」






「―――――………ナナ、そのセリフは相当マズいぞ?――――いくら俺でも――――――我慢の限界というものがある。」






「―――――ん………っ……!」








ナナの唇に親指を割り入れて水音を立てると、目を潤ませてはいるが、反抗・抵抗の表情を見せる。

それがまた堪らなく男を煽るとも知らずに。

ただその顔は、幼さの残るいつもの様子とは違いとても妖艶で、新しい一面を発見した喜びが沸く。





「―――――そんな顔も、できるのか―――――。」





ぴちゃ、と口の中を混ぜて鳴らすと、ナナが息を荒げながら反撃の目を向けた。








「………ん、ぁ、………っ……こ……のっ………!」






「ん?」






「―――――エロじじぃ……っ!!」







普段のナナからは想像もできないその言葉と共に、親指を思い切り噛まれた。

毛を逆立てて威嚇する子猫のように、真っ赤な顔で息を荒くして俺を睨み付けている。







「……ふっ………ぁはははははっっ!!!」






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