第47章 繙
「………グリシャ・イェーガー………?」
「―――――はい、私がシガンシナ区で住み込みで働いていた医院の先生で………、あぁそうだ、彼の息子が――――――ちょうど来年から訓練兵になります。」
「―――――………この書きようから、とんでもなく焦った、驚いた様子が見てとれるな。」
「ええ。ぜひイェーガー先生に話を聞いてみたいとも、思うのですが………壁が壊されたあの日から、行方知れずでして………。」
「ワーナー氏もすでに亡く――――――鍵を握るのは、結局アーサー・ウィルソンとフリゲン・ハーレットだけだな。もしかしたら、イェーガー先生の息子が何かを知っている可能性も、あるが。」
「―――――エレン………。」
「機会があれば、ぜひそのエレン・イェーガーを紹介してくれ。」
「はい――――――、彼は必ず調査兵団に入ります。相対する日も、そう遠くはないでしょう。」