• テキストサイズ

【進撃の巨人】片翼のきみと

第44章 The Gift for you





「王都から戻る前に、王都の地下街の友人の家に訪れたんです。その友人は―――――私に外の世界の事を教えてくれた人で―――――、たくさん書物を持ち帰りました。良ければ一緒にご覧になりませんか?―――――クリスマスの絵本も含めて。」

「それは楽しみだ!いいね、楽しみがあれば生きて帰る気持ちも強く持てる。」



エルヴィン団長の返答に、私も思わず嬉しくなる。温かな雰囲気の中、別の話題を切り出したのはエルヴィン団長だった。



「それはそうとナナ、最近――――――リヴァイが変わったと、思わないか?」

「えっ………?」

「思い当たることはないか?」

「…………。」



私は思わず赤面して俯いた。言えるはずがない。情事の時に優しくなったなんて………。



「………思い当たるところはありそうだな。」



エルヴィン団長はふふ、と笑った。



「この壁外調査のことも、絶対に反対すると思っていた。ナナを出すことはもちろん、自分がいない調査にナナを出す事なんて絶対に許さないと。」

「―――――はい、私も不思議でしたが―――――……私の意志を、尊重するつもりでいてくれているんだと思います。それが本当に、嬉しくて。」

「そうか。」

「―――――それに、エルヴィン団長がいるから、私を送り出せると言っていました。――――――エルヴィン団長のこと、信じているんですね。」

「ああ、それはなかなか嬉しいがプレッシャーだな。」

「あと、誕生日を祝うメッセージを伝言したのですが、『祝う気があるなら高い酒でも持って来い』だそうです。」

「ははは、あいつらしいな。」

/ 3820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp