第44章 The Gift for you
「~~~~っ………!そ、そこまで求めてな……っ……!」
「――――――この流れはもう一発ヤる感じか?受けて立つぞ?」
簡単に私の両手首を押さえて、覆いかぶさる。
「――――――この、エロじじぃ!!!!」
「エロじじぃとか言うな。2回目だぞ、俺はまぁまぁショックだ。お前どこでそんな汚ねぇ言葉覚えたんだよ。」
「全部あなたの影響です。」
きっぱりと言い切ると、目を合わせてお互いふっと笑い、小さく口づけた。
そして私はあることを思い出して、慌ててリヴァイさんに伝えた。約束していたのに、すっかり忘れてしまうところだった。
「そういえば、エルヴィン団長から伝言を預かっていたんでした。」
「あ?」
「『誕生日おめでとう』だそうです!」
「おっさんに祝われても嬉しくねぇ。祝う気があるなら、高い酒でも持って来いと言っとけ。」
「あはは、エルヴィン団長も、私に祝われても喜ばないだろうけど、と仰ってました。」
私がくすくすと笑うと、リヴァイさんがなにやら枕の後ろをゴソゴソと手で探った。
「そうだナナ。」
「はい?」
「――――――やる。」
私の掌に小さな小さな箱が置かれて、何事かときょとんとする。
「―――――クリスマスには、大切な奴に贈り物をするんだろ?」
「えっ、でも私リヴァイさんになにも用意してな―――――……。」
「………十分すぎるほど貰ってる。料理に、歌に、紅茶に―――――――ナナ、お前も。一つぐらい返させろ。」
「いいの……ですか……。」
まさかクリスマスプレゼントを貰うなんて思ってもみず、私はドキドキしながら小さな小さな箱のリボンを解いた。
その中には、漆黒の輝きを放つ小さな石のピアスが入っていた。