第43章 The Gifts 4 Levi ※
――――――――――――――――――――
紅茶をすすりながら、ワーナーと初めてこの紅茶を飲んだ日を想い返す。
あの日を境に、俺の世界が変わった。
紅茶の味も、誰かに必要とされることも、誰かを大切に思うことも、全てはあの日から始まった。
そんな感傷に長く浸る気はなく、ナナをこの部屋に連れ込んだのは間違いなく下心なんだが。
横目でナナを見ると、明らかに緊張している。
大胆に俺に馬乗りになって服を脱ぎだすかと思えば、処女のように頬を染めて身を硬くする。
お前のこういうところが天然で男を悦ばせるんだと、言ってもどうせきょとんとするだけなのだろう。
修行の意味はないとは言ったが、それでも以前のように感情に任せて無理を強いることはしたくない。
―――――この行為で負ったナナの心の傷を癒したい。
ただただ甘やかに、幸せなものに塗り替えてやりたい。
だが俺の中でこの行為は愛や恋ではなく、暴力的・支配的なものを孕むことが常だったからか、正直まだ、どうすればいいのかわからない。
いつかハンジが言っていた。『セックスも生き方も、2人で見つけていけばいい』と。