第43章 The Gifts 4 Levi ※
「あとこれは、お誕生日プレゼントです。たいしたものじゃないのですが。」
バスケットの中に隠しておいた小さな包みを手渡した。
リヴァイさんは赤いリボンをしゅるりと解いて包みを開けると、銀色の缶を取り出した。
「紅茶か。」
「はい。」
「――――――ワーナーに贈ったものと、同じだな。」
「!!そうです!まさか……気付くなんて……すごいです。王都に戻った時、買っておいたんです。リヴァイさんが初めて紅茶を好きになった茶葉だったってワーナーさんが言ってたので……贈りたくて。」
「ああ、色々飲んだが、これが一番好きだな。」
「よかったら今淹れましょうか?」
「ああ、頼む。」
私がソファから立ち上がると、その手首をそっと引かれて囁かれた。
「――――俺の部屋に、持って来てくれるか。」
「……は、い………。」
その言葉に、また心臓が跳ねる。
あまりにサラリと、違和感なく部屋に誘ってくるところに色気を感じる。
あの部屋に入ればどうなるのかは私の身体が知っていて、反応してしまう。
紅茶を淹れてリヴァイさんの自室に持って行くと、ベッドに座って窓の外を眺めるリヴァイさんの姿があった。
サイドテーブルに紅茶を置いて、2人で肩を並べて紅茶をすする。
話はしないが、きっと同じ、ワーナーさんのことを想っている。