第43章 The Gifts 4 Levi ※
リヴァイさんの髪をなでると、リヴァイさんはチラッとこっちを見た。
「ほらリヴァイ、良い子ね。―――――あーん、してごらん?」
私の言葉に目を丸くしている。そのままじっと私を穴が開くかと思うほどに見つめてくる。
「リヴァイ……?あーんは?」
「…………。」
なんで食べないの……。
いい案だと思ったのに……リヴァイさんを呼び捨てるという慣れないことに、恥ずかしさでいたたまれなくなってきてしまう。
「リ……リヴァイ……さん……、あーん、しませんか……?」
「やるならやりきれよ。」
「う…………。」
「―――――――――いつもいつもクソ可愛いなお前は。」
一言零して、リヴァイさんは私のスプーンを口に含んで、人参を食べた。
と、思ったら、私の首に片腕が回されて引き寄せられ、次の瞬間には唇を塞がれていて、口移しで器用に人参だけを私の口に押し込んでくる。
「ん、むっ………!ん~~~~っ!!」
リヴァイさんの胸をバンバン叩いて抵抗するも、結局人参をしっかり食べさせられてしまった。
唇を離すと、リヴァイさんは親指で私の下唇を濡らした唾液を拭って、満足げに目を細めて意地の悪い言葉を残した。
「―――――ゴチソウサマ。」
「……………!」
結局こうなるんだ。
私は翻弄されっぱなし……でもそれが嬉しい。もうこんな時間が過ごせないかもしれないと思うだけで、とてもとても怖かったから。
「―――――修行中のわりに、所々にやらしさが出てますよ。」
「修行中?」
少しの皮肉を込めて悪態をついてみると、リヴァイさんがすっとぼけたような顔をして問い返してきた。