第43章 The Gifts 4 Levi ※
「お前も食え。」
「リヴァイさんに作ったものなので、私は大丈夫です。あと……太りたく、ないですし……。」
「―――――もうちょっと肉がついても抱き心地が良くていいと思うぞ。」
「抱っ…………!」
「食え、ほら。」
リヴァイさんがスプーンにとったシチューを差し出してくるので、仕方なく口を開いた。
「美味いだろ?」
「………はい。」
「ほら。」
まさか自分があーん、をされると思っていなくて、でもなんだか嬉しくて、差し出されるままに口を開いてしまう。
気のせいかもしれないけれど、私が食べるところをすごく見てる……?
「―――――なんか――――エロいな。」
「は?」
リヴァイさんの一言に、一気に温かかった心が冷えた。
そしてあることに気付いてしまった。
「―――――そして、さっきから……人参ばっかり私に食べさせてません………?」
私の言葉にリヴァイさんの動きがピタ、と止まる。途端に目が合わなくなった。
「まさか人参嫌いなんですか?」
「…………いや、人参が俺を嫌ってる。」
「………意味がわかりませんね。」
子供みたいな言い訳をするリヴァイさんの新しい可愛い一面を見つけてしまった。
私はリヴァイさんの手からスプーンをとり、小さい人参をスプーンに乗せて満面の笑みで差し出した。
「どうぞ?」
「…………人参くらい食わなくても死なねぇよ。」
リヴァイさんは顔を背けたまま口を開けない。
頑なに拒否をする気だ。
そっちがその気なら、私だってズルい手を使うまでだ。