第43章 The Gifts 4 Levi ※
12月24日―――――――
「………ふふっ………。」
「ど、どうかしましたか………?」
訓練を終えて、夕食の後いつものように団長室で執務に当たる。すると、机で書き物をされていたエルヴィン団長が、いきなり笑い出したので驚いた。
「―――――いや、あまりにナナがそわそわしているから。」
「えっ………失礼しました……。」
「いや構わないよ。壁外調査に出る前の落ち着きのなさとはまた違うようだが――――――。」
「―――――日が変われば、クリスマスなので……なんだか気分が高揚してしまって……!」
私の言葉にエルヴィン団長は興味を示した。
「クリスマス?」
「はい、外の世界の文明の中で――――――救世主が生まれた日を祝う……それが12月25日なんです。大切な人と過ごす、そんな日です。」
「ほう、興味深いな。」
「今度その絵本をお持ちします!ぜひご覧になってください!」
「今見たい。」
「―――――えっ………。」
エルヴィン団長の言葉に思わずたじろぐ。
外の世界の話を始めると、時間が経つのなんてあっという間で――――――どうしよう、あと少ししたらリヴァイさんのところに行きたいのに――――……なんと言って断ろう、そんなことが頭を駆け巡った。
「――――――あ、あの……壁外調査が終わってからの方が、良いのでは……。」
「一理あるが、クリスマスの当日を迎える前にその概要を知りたくてね。」
「――――――えっ………と………。」
焦りながら次の言葉を考えて目を泳がせると、エルヴィン団長の意地悪な笑みが目に入った。
これは――――――わかっててやってる!!!!