第42章 急場
私は言おうと思っていたけれどタイミングがなくて言い出せずにいたことを、意を決して口にした。
「あ、あの………っ………!」
「――――なんだ。」
「リヴァイ兵士長の、時間を………頂きたく………。」
「あ?いつだ。」
「12月24日から、25日になるその瞬間――――――許されるなら、一緒に、いたい……です……。」
タオルで顔を半分隠しながらごにょごにょと言ってしまった。
リヴァイさんは少し怪訝な顔をしたが、目線が斜め上に逸らされ、意図を理解した顔をした。
「あぁ―――――――わかった。空けておこう。」
ぶっきらぼうな言葉に、顔がにやけてしまう。
「嬉しい………!」
「…………じゃあな。早く戻れ。」
リヴァイさんはそう言うと、私の頭を撫でて行ってしまった。
その背中に、ぽつりと呟いてみる。
「――――――大好き………。」