第41章 心奥 ※
唇が重なり、体温を感じる。
時折頬に場所を移し、じゃれあうようにキスを交わす。
なんて幸せなんだろう。
こうやって、ぶつかり合って、削り合って、また埋め合って―――――少しずつ、良いものになっていく。
幼いだけの恋から、本当の意味で愛するということを2人で見つけていけたら――――――そう思うと、涙が一筋頬に流れた。
しばらくじゃれあったあと、どちらからともなく唇を離すと、少しの違和感を覚えた。
「―――――どうしたんですか?」
「あ?」
「具合でも、悪いんですか……?」
リヴァイさんの額に掌を当てて、熱がないか確かめてみる。
「……なんだ、何してんだ。」
「だって、大人しいから………。舌も入れてこないし……、耳もいやらしく舐めて来ないし……ブラウスの中に当たり前のように手も入れて来ないし……下半身を太ももに押し付けても来な―――――」
「いつもの俺を説明するのはやめろ。お前とんでもねぇな。」
このやりとりはもうお決まりだ。
お互い憎まれ口をたたきつつもふふ、と小さく笑う。
「―――――修行中だ。」
「修行中?」
「お前を求めすぎて止められなくなったからな。お前に触れるとすぐ盛っちまうのを………我慢しようとしてる。」
リヴァイさんは少し気まずそうに、恥ずかしそうに目を逸らした。