第41章 心奥 ※
「―――――私が思っているより、リヴァイさんは私の事が好きみたいだとわかりました。」
「そうだ。相当重いぞ俺は。嫉妬も半端なくするしな………。」
「そうですね、あの日は確かに相当乱暴でした。」
「………悪い………。」
私はリヴァイさんの身体をぎゅっと抱き返して、首元に顔を埋める。
久しぶりのリヴァイさんの大好きな匂いを吸い込んで、心が安定していくのがわかる。
「―――――私たちは、似てますね。」
「―――――そうだな。」
少し身体を離すと、リヴァイさんは私の腰に両腕を回したまま、私をまっすぐに見つめた。
「ナナ。」
「はい。」
「今お前が俺に言ったことは、お前にも言える。もし―――――俺じゃない奴と生きたいと思ったなら………俺を愛せなくなったら、俺に縛られる必要はない。」
「―――――はい。」
「――――例えお前が離れて行っても、お前にまた愛されるよう俺も努力するだけだ。」
リヴァイさんの言葉に驚いた。
逃がさない、離れるな、行くなと口を開けば私を縛るための言葉を使っていた彼のそんなところももちろん愛おしかったのだが、私の意志を尊重しようとしてくれていることがたまらなく嬉しかった。
私は涙を溜めたまま笑った。
「フェアですね。」
「そうだろ。」
「いいと思います。――――念のため現状の意思確認ですが。」
「あ?」
「これからも私とこうやって2人の時間を過ごしてくれるつもりがあるのなら、抱きしめてキスして…?」
私が両手をリヴァイさんの頬に添えて甘えた目で見上げると、リヴァイさんはたまらなく愛おしいものを見つめるような目で私を見つめ返して、返事をした。
「―――――喜んで。」