第41章 心奥 ※
「―――――この間の事で身に染みた。俺はお前を傷付けずに愛することが、どうやらできそうにない。」
「―――――…………。」
私が想像していた通りの言葉を、目を合わせないまま淡々とリヴァイさんは並べた。
「―――――お前には、相応しい男の側で笑っていて欲しいと………そう、思う。」
「―――――…………。」
「―――――小せぇ頃守ってもらっていたという引け目があるなら、気にしなくていい。忘れていい。お前にはもっと――――――」
私は手に持っていたクラバットを思い切り、リヴァイさんに投げつけて立ち上がった。
――――――どうしても、我慢ならなかった。
「―――――勝手に決めないで!!!!!」
リヴァイさんはすごく驚いた表情で私を見上げた。
「傷付けずに愛してなんて、頼んでない……っ………!」
「――――――………。」
「相応しい男って誰………?!側にいたい人は、自分で決める………っ………!!!」
「――――――………。」
「何より―――――――背中を追うと時折振り返ってくれる……あの頃のことを、私の大好きなリヴァイさんのことを………!!忘れていいなんて一言で片づけないで!!!!!」
涙が零れる。
あなたは何も分かってない。
傷つきたくないなんて思ってない。
一緒にいれば順風満帆に夢を叶えてくれる人と生きて行きたいなんて思ってない。
ただ私は、あなたの側にいたいだけなのに。