第4章 再会 ※
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ふわふわといい気持ち。
ゆりかごみたいに、揺れている。
そして暖かい鼓動が聞こえる。
なんて心地いいんだろう。
ずっとこのままがいい。
柔らかい場所へ私の身体を横たえる。そして私の髪を、優しく撫でている。夢うつつで私はぼんやりとその人物を捕らえたが、心地よくて起き上がることができないまま、身を任せていた。
その人物は私の隣に腰かけた。
小さく、ギシ、と軋む音が鳴った。髪から頬へとその指は場所を移した。
「………世話の焼けるガキだ………。」
なにかを小さく呟いて、その人物が私の側から離れようとするのがわかる。私は無意識にその人のシャツの裾を掴んでいた。
「………おい。離せ。起きてんのか?」
「壁の……そと……一緒……に………………。」
「……………………。」
再び私のすぐ横が少しだけギシ、と音を立てて軋んだ。自分の隣に暖かい鼓動を感じる。
その安心感から、私は意識を手放し、深い眠りに落ちて行った。