第4章 再会 ※
「………いい。俺が連れて帰る。」
「えっ!!それはリヴァイ、まずいでしょう?こんな幼気な子を……!」
ハンジが興奮気味に慌てているが、本当にこいつは何を考えているんだ。
「バカか。こんなガキになんもしねぇよ。寝る場所だけ提供しとけば、それでいいんだろ。お前らは作戦会議も兼ねてもう一軒行けよ。」
俺はエルヴィンに向かって、ナナを貸せ、とばかりに両手を差し出した。エルヴィンは一考して口を開く。
「近くの宿をとってやることもできるが?私がそこまで運ぼう。」
「俺が連れて帰る、と言っている。」
エルヴィンが俺を見下ろす。
相変わらず、何を考えているかは決して悟らせねぇくせに、人の腹の中だけは見透かすような眼をしやがる。気にいらねぇ。
「そいつの子守は、昔から俺の役目だ。」
エルヴィンはふっと笑うと、俺の腕にナナを託した。
「そうか。では頼むとしよう。」
「えっ、エルヴィンいいの?!リヴァイは手が早いからなぁ……心配だなぁ。」
「ハンジ。言っておくが、俺は一度も自分から女を欲したことも、手を出したこともねぇぞ。」
俺はナナを抱きかかえ、王宮を後にした。