第39章 認容
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久しぶりに兵舎の自室の鍵を開ける。
誰もいない部屋でベッドに倒れ込んだ。
身体が痛くて、重い。
エルヴィン団長に心配されるほど、私は酷い顔をしていたのだろうか。
ベッドに身体を預けながら、昨日の事を思い出す。
私は自分で思うより強く、リヴァイさんに依存していることに気付いた。リヴァイさんもまた、私に強い執着がある。
―――――私たちは似た者同士だ。
埋め合っていられる時は良い。
でも、噛み合わなくなると、途端に崩れてしまう。
こうやってこの関係は続いていくのだろうか。
崩れて、また組み直して、元の私たちより少しでも良いものになれれば良いのに。
私はそのままゆっくり目を閉じた。
やがて、身体が温かくなったことに気付いて目を開けると、そこには掛布団の無いベッドに横たわるリンファがいた。
リンファの布団は私に被せられていた。
「………おはよ。珍しいね、こんな時間にナナが眠るの。疲れた?」
「―――――うん。」
リンファの顔を見ると、ホッとする。
「晩飯行ける?」
「………今日は、いいや………。」
「そっか。なんか元気ないね。私にできることあったら言いなよ?」
「………食事終わったら、話、聞いてくれる……?」
「当たり前だろ。すぐ帰ってくる。」